新規建設業許可

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建設業許可を新規取得するには?必要な要件と申請の流れを解説

「建設業許可を取りたいけれど、何から始めればいい?」

「自分の会社でも建設業許可を取得できる?」

「申請にはどんな書類が必要?」

建設業許可の新規取得を検討すると、このような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

建設業許可は、単に申請書を提出すれば取得できるものではありません。

経営業務の管理体制、営業所技術者等、財産的基礎、社会保険への加入など、法律で定められた要件を満たしたうえで、必要な書類を準備して申請する必要があります。

この記事では、建設業許可を新規取得するために確認しておきたい要件から、申請準備、許可取得までの流れを分かりやすく解説します。

1.建設業許可を取得する前に確認すること

建設業許可の申請をする前に、まず次の点を確認しましょう。

  • どのような工事を請け負うのか
  • 取得する許可業種は何か
  • 一般建設業と特定建設業のどちらが必要か
  • 営業所をどこに設置するのか
  • 許可要件を満たす人材がいるか
  • 財産的基礎の要件を満たしているか
  • 社会保険等の加入状況に問題がないか

特に重要なのが、**「どの業種の建設業許可を取得するのか」**という点です。

建設業許可は、すべての工事をまとめて許可する制度ではありません。

土木工事、建築工事、電気工事、管工事、内装仕上工事、塗装工事など、建設工事の種類ごとに29の業種に分かれています。

そのため、実際に請け負っている工事の内容を確認し、必要な許可業種を判断することが最初の重要なポイントです。

2.建設業許可の主な要件

建設業許可を取得するには、建設業法上の許可要件を満たす必要があります。

国土交通省では、許可要件として大きく次の事項を挙げています。

① 経営業務を適正に行うための体制

建設業の経営について一定の経験を有する者を配置するなど、適正に経営業務を行うための体制が必要です。

代表的なものが、いわゆる「経営業務の管理責任者等」に関する要件です。

例えば、建設業に関して5年以上の経営業務の管理責任者としての経験など、一定の経験が求められます。

ただし、現在の制度では複数の要件・体制が設けられているため、「建設業の経営経験が5年以上あれば必ず取得できる」と単純に考えることはできません。

実際の経歴を確認し、どの要件に該当するのかを判断する必要があります。

② 営業所技術者等の配置

許可を受けようとする営業所には、営業所技術者等を専任で配置する必要があります。

営業所技術者等になるためには、一定の資格や実務経験、学歴などの要件を満たす必要があります。

一般建設業許可の場合には、例えば、

  • 所定の国家資格等を有する
  • 指定学科を修めたうえで一定の実務経験を有する
  • 一定期間の実務経験を有する

などの方法があります。

「専任技術者」という名称で説明されることもありますが、現在の制度では「営業所技術者等」という名称が使われています。

どの資格・実務経験が対象となるかは、取得しようとする業種によって異なります。

そのため、資格を持っているからすべての業種で営業所技術者等になれるとは限りません。

③ 財産的基礎等

建設業許可を取得するには、一定の財産的基礎等を備えていることも必要です。

一般建設業許可では、原則として、

  • 自己資本が500万円以上ある
  • 500万円以上の資金を調達する能力がある

などの基準があります。

ただし、財産要件の判断には一定のルールがあるため、単純に「銀行口座に500万円あれば必ず大丈夫」というものではありません。

法人の場合には決算書等、個人事業主の場合には資産状況などを確認して判断します。

④ 誠実性

申請者や役員等について、請負契約の締結や履行に関して不正または不誠実な行為をするおそれが明らかな者でないことが必要です。

建設業許可では、単に会社の財務状況だけでなく、事業を適正に行うことができる体制についても確認されます。

⑤ 適正な社会保険への加入

現在の建設業許可制度では、適正な社会保険への加入も許可要件の一つです。

健康保険、厚生年金保険、雇用保険について、事業所の適用状況に応じて必要な届出がされているか確認する必要があります。

⑥ 欠格要件に該当しないこと

建設業法では、一定の欠格要件が定められています。

例えば、一定の刑罰を受けた者や、許可取消し等との関係で一定期間を経過していない者などは、許可を受けられない場合があります。

申請前に、法人・役員等について欠格要件に該当しないか確認することが重要です。

3.一般建設業許可と特定建設業許可

建設業許可には、大きく、

一般建設業許可

特定建設業許可

があります。

通常、下請として工事を請け負う事業者や、比較的小規模な元請工事を行う事業者の場合は、一般建設業許可を検討するケースが多くなります。

一方、元請として工事を請け負い、一定額以上の下請契約を締結して施工する場合には、特定建設業許可が必要となる場合があります。

特定建設業許可は、一般建設業許可よりも営業所技術者等や財産的基礎などの要件が厳しく設定されています。

そのため、新規取得の際には、自社の受注形態や今後の事業計画を踏まえて、どちらの許可が必要なのかを確認することが重要です。

4.建設業許可の申請に必要な書類

建設業許可の新規申請では、多くの書類を準備する必要があります。

代表的なものとして、

  • 建設業許可申請書
  • 役員等の一覧表
  • 営業所の一覧表
  • 営業所技術者等に関する書類
  • 経営業務の管理体制に関する書類
  • 財務諸表
  • 納税関係の書類
  • 登記事項証明書
  • 身分証明書等
  • 登記されていないことの証明書等
  • 経営業務・実務経験を確認する資料
  • 資格を確認する資料
  • 営業所の実態を確認する資料

などがあります。

ただし、必要書類は法人・個人の別、申請内容、許可業種、営業所の状況、経験の証明方法などによって異なります。

したがって、「インターネットで見つけた書類一覧をそのまま集めればよい」と考えるのではなく、申請先の最新の手引きを確認することが大切です。

神奈川県では、2026年度版の建設業許可申請の手引きが公開されており、申請手続きの流れ、必要添付書類、許可要件の確認資料などが整理されています。

5.建設業許可の新規申請の流れ

建設業許可の新規取得は、おおむね次のような流れで進めます。

STEP1 取得する許可業種を確認

まず、自社が実際に請け負っている工事や今後受注したい工事を確認します。

そのうえで、必要な許可業種を判断します。

STEP2 許可要件を確認

経営業務の管理体制、営業所技術者等、財産的基礎、社会保険、欠格要件などを確認します。

ここで要件を満たしていない場合には、申請前に対応策を検討する必要があります。

STEP3 経験・資格・財産等の確認資料を準備

許可要件を満たしていることを証明するための資料を準備します。

特に難しいのが、

「過去の建設業の経営経験や実務経験を、どの資料によって証明するか」

という点です。

単に「5年間働いていました」と説明するだけでは足りず、行政庁が求める確認資料を準備する必要があります。

STEP4 申請書類を作成

必要な申請書・添付書類を作成します。

書類間で会社名、住所、役員、営業所、業種などの情報に不一致がないよう注意が必要です。

STEP5 許可行政庁へ申請

完成した申請書類を、所管の許可行政庁へ提出します。

国土交通大臣許可と都道府県知事許可のどちらになるかは、営業所の設置状況によって判断します。

申請先を間違えないことも重要です。

STEP6 審査

申請後、行政庁による審査が行われます。

書類に不備や確認事項がある場合には、追加資料の提出や補正等を求められることがあります。

STEP7 許可

審査の結果、許可要件を満たしていると判断されれば、建設業許可を取得できます。

許可取得後は、許可を維持するために決算変更届や変更届、更新申請などの手続きを適切に行う必要があります。

6.新規申請で特に注意したいポイント

建設業許可の新規申請では、申請書そのものよりも、**「許可要件をどう証明するか」**が難しいケースがあります。

特に注意したいのが、経営経験と実務経験です。

例えば、

「以前の会社で建設業の仕事をしていた」

というだけでは、直ちに必要な経験として認められるとは限りません。

いつ、どの会社で、どのような立場で、どの業種について、どの程度の経験をしていたのかを確認し、それを裏付ける資料を準備する必要があります。

また、営業所についても、単に住所が存在すればよいというわけではなく、建設業の営業を行う実態があるかどうかを確認する必要があります。

このため、申請書を作成する前に要件確認を十分に行うことが重要です。

7.建設業許可は早めの準備がおすすめ

「500万円を超える工事を受注することになったから、すぐに許可を取りたい」

という相談は少なくありません。

しかし、建設業許可は、要件確認や証明資料の収集に時間がかかることがあります。

特に、

  • 経営経験の証明
  • 実務経験の証明
  • 営業所技術者等の資格・経験の確認
  • 財務状況の確認
  • 営業所の確認

などは、事前に整理しておくことが重要です。

そのため、500万円以上の工事を受注する予定がある場合や、元請会社から許可取得を求められている場合には、契約・受注の直前ではなく、早めに許可要件を確認することをおすすめします。

8.まとめ

建設業許可を新規取得するには、まず「どの業種の許可が必要なのか」を確認し、そのうえで許可要件を一つずつ確認することが重要です。

特に確認したいのは、

  • 経営業務を適正に行うための体制
  • 営業所技術者等
  • 財産的基礎等
  • 誠実性
  • 適正な社会保険への加入
  • 欠格要件

です。

そして、要件を満たしていることを証明するために、経営経験や実務経験、資格、財務状況などを確認できる資料を準備します。

建設業許可の申請は、

「要件確認」→「証明資料の準備」→「申請書作成」→「申請」→「審査」→「許可」

という流れで進めると考えると分かりやすいでしょう。

建設業許可の新規取得をご検討の方へ

建設業許可は、会社の状況やこれまでの経験、取得したい業種によって必要な準備が大きく異なります。

「自分は経営業務の管理体制の要件を満たしている?」

「この資格で営業所技術者等になれる?」

「過去の実務経験をどう証明すればいい?」

「この営業所で申請できる?」

このような疑問がある場合は、申請書を作成する前に要件を確認することをおすすめします。

とのうち行政書士事務所では、建設業許可の新規申請について、許可要件の確認から必要書類の準備、申請書類の作成・提出までサポートしています。

建設業許可の取得をお考えの方は、お気軽にご相談ください。

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