公正証書遺言と自筆証書遺言の違いとは?

公正証書遺言と自筆証書遺言の違いとは?それぞれのメリット・デメリットを解説
公開日:2026年7月
はじめに
「遺言書を作りたいけれど、どの種類を選べばいいの?」
「公正証書遺言と自筆証書遺言は何が違うの?」
遺言書にはいくつか種類がありますが、多くの方が利用するのは
- 公正証書遺言
- 自筆証書遺言
の2つです。
どちらにもメリット・デメリットがあり、ご自身の状況に合った方法を選ぶことが大切です。
この記事では、それぞれの特徴や違いを分かりやすく解説します。
遺言書とは?
遺言書とは、
自分の財産を誰にどのように引き継ぐかを、生前に意思表示するための書面です。
有効な遺言書があると、
- 遺産分割協議が不要になる場合がある
- 相続人同士のトラブルを防ぎやすい
- 自分の希望どおりに財産を残しやすい
など、多くのメリットがあります。
公正証書遺言とは?
公正証書遺言とは、
公証役場で公証人が作成する遺言書です。
遺言者が内容を伝え、公証人が法律に沿って文章を作成します。
作成には証人2名が必要です。
メリット
法的な不備が起こりにくい
法律の専門家である公証人が作成するため、
方式不備で無効になる可能性が極めて低くなります。
原本が保管される
公証役場で原本を保管するため、
紛失や改ざんの心配がほとんどありません。
検認が不要
亡くなった後、
家庭裁判所での検認手続きは不要です。
そのため、相続手続きをスムーズに進められます。
デメリット
- 作成費用がかかる
- 公証役場へ行く必要がある
- 証人2名が必要
自筆証書遺言とは?
自筆証書遺言とは、
遺言者本人が作成する遺言書です。
比較的手軽に作成できるため、多くの方が利用しています。
メリット
費用がほとんどかからない
紙とペンがあれば作成できます。
思い立ったときに作成できる
公証役場へ行く必要がなく、
自宅で作成できます。
内容を秘密にできる
誰にも知られずに作成できます。
デメリット
無効になる可能性がある
法律で定められた方式を守らないと、
遺言書自体が無効になることがあります。
紛失・改ざんのリスク
自宅保管では、
紛失や改ざんのおそれがあります。
検認が必要
法務局保管制度を利用しない場合、
家庭裁判所での検認手続きが必要になります。
公正証書遺言と自筆証書遺言の比較
| 項目 | 公正証書遺言 | 自筆証書遺言 |
| 作成者 | 公証人 | 本人 |
| 費用 | 必要 | ほぼ不要 |
| 証人 | 2名必要 | 不要 |
| 紛失リスク | ほぼなし | ある |
| 改ざんリスク | ほぼなし | ある |
| 無効リスク | 非常に低い | 比較的高い |
| 検認 | 不要 | 必要(法務局保管を除く) |
法務局の自筆証書遺言保管制度とは?
現在は、
法務局で自筆証書遺言を保管する制度
があります。
この制度を利用すると、
- 紛失防止
- 改ざん防止
- 検認不要
というメリットがあります。
自筆証書遺言を作成する場合は、利用を検討するとよいでしょう。
どちらがおすすめ?
公正証書遺言がおすすめの方
- 財産が多い
- 不動産がある
- 相続人同士のトラブルが心配
- 確実に遺言を残したい
自筆証書遺言がおすすめの方
- 費用を抑えたい
- まずは簡単に作成したい
- 内容を秘密にしたい
ただし、法律上の不備には十分注意が必要です。
行政書士に依頼するメリット
行政書士は、
- 遺言内容の整理
- 財産目録の作成
- 相続人調査
- 戸籍収集
- 公正証書遺言作成のサポート
- 公証役場との調整
などをサポートできます。
「どの遺言書を選べばよいか分からない」という方も、状況に応じたアドバイスを受けることができます。
※公証人が作成する公正証書遺言では、公証人が最終的な遺言書を作成します。
よくある質問
Q. 自筆証書遺言はパソコンで作れますか?
遺言本文は原則として自筆で作成する必要があります。
ただし、財産目録は一定の要件のもとでパソコン作成も認められています。
Q. 公正証書遺言なら絶対に争いになりませんか?
公正証書遺言は有効性が高くトラブル防止に役立ちますが、遺留分などを巡って争いになる可能性はあります。
Q. 遺言書は何度でも書き直せますか?
はい。
新しい遺言書を作成すると、原則として新しい内容が優先されます。
まとめ
遺言書にはそれぞれ特徴があります。
公正証書遺言
- 法的に安心
- 紛失しない
- 検認不要
自筆証書遺言
- 費用を抑えられる
- 手軽に作成できる
- 法務局保管制度を利用すると安心
ご自身の財産状況やご家族の状況に応じて、最適な方法を選ぶことが大切です。
とのうち行政書士事務所では、遺言書作成のご相談から相続人調査、戸籍収集、公正証書遺言作成のサポートまで幅広く対応しております。
「どの遺言書を選べばよいか分からない」という方も、ぜひお気軽にご相談ください。






