遺産分割協議書とは?作成方法と必要なケースを解説

遺産分割協議書とは?作成方法と必要なケースを解説
公開日:2026年7月
はじめに
相続が発生すると、亡くなった方(被相続人)の財産を誰がどのように引き継ぐかを決める必要があります。
相続人全員で話し合って決めることを「遺産分割協議」といい、その内容を書面にまとめたものが遺産分割協議書です。
「必ず作らなければならないの?」
「自分で作れる?」
「行政書士に依頼できる?」
このような疑問をお持ちの方も多いでしょう。
この記事では、遺産分割協議書の役割や必要となるケース、作成方法、注意点について分かりやすく解説します。
遺産分割協議書とは?
遺産分割協議書とは、
相続人全員が遺産の分け方に合意した内容を書面にしたものです。
口頭での約束だけでは後から「そんな話はしていない」とトラブルになる可能性があります。
そのため、協議内容を書面に残し、相続人全員が署名・押印することで正式な証拠となります。
遺産分割協議書が必要になるケース
次のような手続きでは、遺産分割協議書の提出を求められることが多くあります。
- 相続登記(不動産の名義変更)
- 銀行口座の解約・払い戻し
- 株式や投資信託の名義変更
- 自動車の名義変更
- 相続税の申告
- 法務局・金融機関での各種相続手続き
特に不動産がある場合は、ほぼ必須と考えてよいでしょう。
作成が不要なケース
次の場合は、遺産分割協議書が不要なことがあります。
遺言書がある
有効な遺言書どおりに相続する場合は、基本的に遺産分割協議は不要です。
ただし、相続人全員が合意すれば遺言と異なる分け方をすることもできます。
相続人が一人だけ
相続人が一人しかいない場合は、話し合う相手がいないため不要です。
遺産分割協議書に記載する内容
一般的には次の内容を記載します。
- 被相続人の氏名・死亡日
- 相続人全員の氏名
- 相続財産の内容
- 誰が何を取得するか
- 協議成立日
- 相続人全員の住所
- 相続人全員の署名
- 実印の押印
財産の書き方が重要
特に注意したいのが財産の表示です。
例えば土地なら、
- 所在
- 地番
- 地目
- 地積
建物なら、
- 所在
- 家屋番号
- 種類
- 構造
- 床面積
など、登記事項証明書と同じ内容で記載する必要があります。
銀行預金も
- 銀行名
- 支店名
- 預金種別
- 口座番号
まで正確に記載しましょう。
相続人全員の署名・押印が必要
遺産分割協議書は、
相続人全員が参加して初めて有効になります。
一人でも欠けていると、原則として無効です。
また、
- 実印で押印
- 印鑑証明書を添付
するよう求められるケースがほとんどです。
作成時の注意点
相続人を漏らさない
認知した子や養子などがいる場合もあります。
戸籍を収集し、相続人を正確に確定することが重要です。
財産を漏らさない
あとから預金や土地が見つかるケースも少なくありません。
事前に財産調査を十分に行いましょう。
曖昧な表現を避ける
「家」ではなく
「登記事項証明書どおり」
「預金」ではなく
「○○銀行○○支店普通預金口座○○」
のように正確に記載します。
行政書士に依頼するメリット
行政書士は、
- 相続人調査
- 戸籍収集
- 相続関係説明図の作成
- 法定相続情報一覧図の作成
- 遺産分割協議書の作成
- 各種相続手続きのサポート
などを行うことができます。
専門家へ依頼することで、
- 書類の不備を防げる
- 戸籍収集の負担が減る
- 金融機関ごとの必要書類にも対応しやすい
というメリットがあります。
※相続登記は司法書士、相続税申告は税理士の業務となります。
よくある質問
Q. パソコンで作成しても大丈夫?
はい。
パソコンで作成して問題ありません。
署名・実印は相続人本人が行います。
Q. コピーでも使えますか?
金融機関や法務局では原本の提出を求められる場合があります。
必要部数をあらかじめ作成しておくと安心です。
Q. 相続人の一人が遠方に住んでいます。
郵送で署名・押印をしてもらうことが可能です。
まとめ
遺産分割協議書は、相続手続きを進めるうえで非常に重要な書類です。
特に不動産や預金の相続では、多くの場面で提出が求められます。
正確に作成するためには、
- 相続人を正確に調査する
- 財産を漏れなく確認する
- 財産の表示を正確に記載する
- 相続人全員の署名・実印をそろえる
ことが大切です。
とのうち行政書士事務所では、戸籍収集から遺産分割協議書の作成、相続手続き全般まで丁寧にサポートしております。
「何から始めればよいか分からない」という方も、お気軽にご相談ください。



